国際プログラム・国際プロジェクト

宇宙地球環境研究所の国際協力事業・国際共同研究のリスト

令和5年度(2023年度)(86件)
令和4年度(2022年度)(82件)
令和3年度(2021年度)(86件)
令和2年度(2020年度)(85件)
令和元年度(2019年度)(80件)
平成30年度(2018年度)(79件)
平成29年度(2017年度)(77件)
平成28年度(2016年度)(70件)

国際プログラム

SCOSTEP/PRESTOプログラム

SCOSTEP/PRESTOプログラム PRESTO(Predictability of the variable Solar-Terrestrial Coupling、変動する太陽地球結合の予測可能性)は、国際科学会議(ISC)傘下のSCOSTEP(太陽地球系物理学科学委員会)が2019年から推進する太陽地球系科学に関する国際協同研究プログラムです。

iLEAPSプログラム

iLEAPS (Integrated Land Ecosystem - Atmosphere Processes Study) は、地球システムの大気-陸域境界で起きている諸過程の理解の促進を目的とした国際研究計画です。大気-陸域間のエネルギー、物質の交換、これらの変動に関連する物理的、化学的、および生物学的な諸過程について理解を深めることを目的としています。iLEAPSは、分子規模から全球規模まで、そして過去から現在を経て未来に至るまでを対象に、観測と数値モデルの一体化を目指して活動しています。

IASCプログラム

IASC(国際北極科学委員会)は、北極域の環境研究を包括的に推進するために1990年に設立された非政府の国際科学組織です。IASCは、2018年に改組されたISC(国際学術会議)に属しています。近年、北極域では温暖化による氷床・海氷・永久凍土の融解に代表されるように、自然環境が大きく変化しています。また、北極域の住民生活への影響、北極海航路や天然資源の利用など、人文・社会科学的関心も急速に高まっています。国際連携研究センターに所属する教員(檜山教授)はIASCのTWG(Terrestrial Working Group)のメンバーとなっており、北極海を取り囲む環北極陸域の自然科学と人文・社会科学の環境研究を包括的に推進し、国内外の研究者との連携や連絡調整の一翼を担っています。

国際プロジェクト

SuperDARN

SuperDARN (Super Dual Auroral Radar Network) は世界11ヶ国による国際共同プロジェクトです。南・北両半球の高緯度・中緯度域では、国際協力でSuperDARNレーダー網が整備されて高・中緯度の磁気圏・電離圏研究が進められています。本研究所では、SuperDARNレーダーを世界に先駆けて磁気緯度40度以下の中緯度帯に設置し、運用を行っています。

北極域研究加速プロジェクト

北極域研究加速プロジェクト(ArCS II:Arctic Challenge for Sustainability II)は、北極域研究推進プロジェクト(ArCS)の後継プロジェクトとして、2020年6月から2025年3月までの約5年弱にわたって実施する、我が国の北極域研究のナショナルフラッグシッププロジェクトです。ArCS IIにおいて、本センターは温暖化状況下における北方林の機能と凍土の動態を調べ、陸域の水循環と物質循環過程を解明することを目的とした研究を行います。そのために、長期の観測実績がある東シベリアの2ヶ所の森林観測拠点を活用し、地上(フラックス)観測データと衛星観測データを最大限に活用することで、北方林の水収支・温室効果気体収支と凍土の相互作用についての統合的な解析を行います。特に、観測拠点における凍土(活動層)の観測を強化し、大気―生態系―積雪―凍土の相互作用の実態把握を推進します。そして、温暖化がもたらす北方林の温室効果気体収支への影響を定量的に解明し、温暖化予測の実装に必要な科学的根拠を提供します。

EISCATプロジェクト

EISCAT科学協会は、北欧にて複数のIS レーダーを運用しています。 日本(極地研が代表機関)は加盟国の1つとして、EISCATレーダーを用いた独自実験を実施しています。
ISEEの研究グループは、極地研のグループと共同して、EISCATレーダー国内共同利用を実施しています。また、EISCATトロムソ観測所(北緯69.6度、 東経19.2度)に、ナトリウムライダーやMFレーダー等を展開し、北極圏超高層大気の拠点観測を実施しています。

超高層大気イメージングシステム

高さ80-300㎞の中間圏・熱圏・電離圏で発光する夜間大気光やオーロラを観測するために、カナダ、ロシア、日本、東南アジア、オーストラリア、北欧、アフリカなどに展開された高感度全天カメラ、ファブリ・ペロー干渉計、分光温度フォトメータで構成される光学観測機器群。

ISEE磁力計ネットワーク

ISEE磁力計ネットワークは、サブストーム、磁気嵐、ELF/ULF帯波動を研究するための64Hzサンプルの誘導磁力計と1Hzサンプルのフラックスゲート磁力計で構成される地磁気観測ネットワーク。カナダ、ロシア、日本、インドネシアなどに展開されています。

ISEE VLF/ELF ネットワーク

ISEE ELF/VLFネットワークは、0.1-20kHzの周波数付近のELF/VLF帯の自然電波を観測するための地上観測ネットワーク。カナダや日本などに設置された20-100kHzサンプルのループアンテナ群で構成されます。

PWINGプロジェクト

磁気緯度で60度付近のサブオーロラ帯に、北半球で地球を一周するように経度方向に8カ所の観測点を国際協力によって開設し、地球周辺の宇宙空間で地球のまわりを経度方向に周回しているプラズマ粒子の地球大気への降り込みや、これと相互作用する周波数が0.1Hz-10kHzの電磁波動を観測します。これらの観測を、新しい人工衛星による宇宙空間での粒子・波動の直接観測や波動粒子相互作用のモデリングと組み合わせて、内部磁気圏におけるプラズマ粒子と電磁波動の変動過程をグローバルに把握するとともに、その変動のメカニズムを定量的に明らかにします。

PBASEプログラム

日本が保有する世界に他に類を見ないジオスペース・超高層大気の国際地上多点ネットワーク観測網と、ジオスペースを飛翔する日本や欧米の最新の科学衛星による観測、グローバルなモデリングを組み合わせ、ジオスペース変動研究とその予測のさらなる国際化・高度化をはかり、安全・安心な宇宙利用に貢献します。また、若手研究者や大学院生を本研究に参加させることにより、地上観測・衛星観測・モデリングを組み合わせた研究を通して将来のジオスペース研究開発の中核を担う研究者・技術者を育成するとともに、この分野の国際共同研究の中長期的な発展につなげていきます。

PAWCs: Pan-Arctic Water-Carbon Cycles

北極域の温暖化は水循環の著しい変動を伴う。温暖化の定量把握と将来予測のためには、北極海の海氷変動を踏まえた上で、大気中の水蒸気の流れ方や降水量(大気水循環)の変動を定量評価するとともに、北極海を取り囲む陸域(環北極陸域)の植生状態・凍土状態・河川流量(陸域水循環)の変動を全て取り扱う研究が必要である。これに加え、環北極陸域における温室効果気体の放出・吸収量 (物質循環)を定量評価する必要もある。温室効果気体の放出・吸収量は環北極 陸域の湛水状態や植生状態によって大きく異なるため、大気-陸域水循環と温室効果気体の動態を統合的に研究することが肝要である。PAWCsプロジェクトは、 北極海氷縮小と永久凍土荒廃を考慮に入れ、過去~現在~将来の大気-陸域水循環の時空間変動を解析し、環北極陸域の植生状態と湛水状態の時空間変動を定量評価する。そして温室効果気体の放出・吸収量の時空間変動を明らかにし、将来予測の不確実性低減に資することを目的とする。

東部ロシア北極・環北極域の凍土水文とレジリエンス

気候変動が東部ロシア北極・環北極域における河川洪水と永久凍土荒廃に及ぼす影響を超学際的に理解することで、地域社会のレジリエンス向上に資する研究成果を創出する。スウェーデンチームは本研究課題全体を総括するとともに、春の解氷と融雪に起因する河川洪水を事前に予報するシステム(河川洪水予報システム)の開発・改良を行い、ロシアチームをサポートすることで、地域社会に河川洪水予報システムを普及させる。ロシアチームはロシア連邦サハ共和国における水文気象観測・河川観測と永久凍土荒廃に関わる調査を行い、地域住民との対話を通して地域社会のレジリエンス向上に取り組む。日本チームは永久凍土荒廃に関わる衛星データ解析を行うとともに、ロシアチームと共同で、永久凍土荒廃と水環境変化に関する超学際調査を行う。また、河川流出モデルの改良によって、北極河川の河川流出に占める融雪水、暖候期降水(降雨)、地下氷融解水(または地下水)の寄与を明らかにする。3ヶ国の間で研究成果を共有し、ステークホルダーミーティングを開催してそれらの知見を地域社会に還元することで、東部ロシア北極・環北極域の環境変化に対する地域社会のレジリエンス向上に貢献する。

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